ヒ素除去技術 クリアサイクル(特許)

ヒ素の含有で問題がある対象の水を、安定的・省スペース・低コストで除去可能な処理システムです。(特許)

クリアサイクルについて

クリアサイクルは、浸出水や地下水、工場排水等に含まれるヒ素を高効率に除去する処理システムです。

従来法とは異なり、高濃度のヒ素含有水も安定的に処理可能。システム構成がシンプルで、用いる薬剤も最低限に抑えられるため、省スペース・低コストで運用頂けます。

クリアサイクル処理フロー

  1. ①ヒ素含有排水を処理槽内に導入します。
  2. ②ヒ素を曝気による空気酸化のみで酸化させます。
  3. ③鉄塩を添加してヒ素と鉄を共沈させ、中和します。
  4. ④処理槽内の上澄みを引抜きます。
  5. ⑤上澄み水をアクアスマシでろ過後、放流します。

クリアサイクルの特徴

酸化剤不使用のため、安定に処理可能

従来法では、ヒ素を酸化するために酸化剤を用いますが、クリアサイクルでは曝気による酸化のみであるため、沈殿槽内に鉄バクテリアが生息し、ヒ素の酸化を助けるため、曝気工程と共沈工程のみで約90%以上のヒ素を除去することができます。

高濃度のヒ素にも対応

上澄み水をフィルタでろ過するろ過工程を有するため、高濃度ヒ素が含有される現場や、一時的な大幅変動時にも環境基準値(0.01mg/L)以下の処理水を得ることができます。

また、ろ過工程後の処理水濁度を検出し、検出した濁度に応じて自動でフィルタ洗浄を行うため、安定的な処理が可能です。

処理剤の添加量削減、発生汚泥量の低減

回分処理を行うことにより、未反応の薬剤を凝集助剤として再利用できるため、鉄塩の添加量を削減可能です。また、発生汚泥量も1/3程度まで低減することができます。

発生汚泥のヒ素は不溶化される

回分法で、発生汚泥を繰り返し利用することにより、処理槽内でヒ酸鉄が生成され、時間の経過とともに徐々にヒ素を溶出しにくい汚泥に変化します。それにより、発生汚泥の最終処分が容易になります。

システム構成がシンプルで容易に設置・メンテナンス可能

処理システムはシンプルなため、建設コストが大幅に削減できます。またコンパクトな設計のため、省スペースで運転可能です。

現場事例

現場情報(鉱山跡地周辺の浸出水に含まれるヒ素除去)

以下の条件の現場で約2ヶ月間のデータ収集を行い、結果をまとめました。

  • 処理対象水:鉱山跡地周辺の浸出水
  • ヒ素濃度:10~20mg/L
  • 浸出量:4~5m3/日
  • 処理目標:0.01mg/L以下(環境基準値)

処理水のヒ素濃度

右に、原水中のヒ素濃度、および処理水中のヒ素濃度の変化をまとめたものを示します。逆洗することなく、2か月近く連続運転ができました。しかしながら、ろ布の閉塞により5/21以降、処理水中のヒ素濃度が高くなりなしたが、数分の逆洗操作を行う事で、良好に回復した。

発生汚泥量

右に通常の処理を用いた場合の生成汚泥量と今回の測定での実測値を示します。これにより、通常の処理を用いた場合と比較すると、本処理システムを使用した方が生成汚泥量が3分の1以下になることがわかりました。

発生汚泥のヒ素溶出量

右に測定期間中に生成した汚泥から溶出するヒ素の溶出量の経時変化を示します。これにより、経過日数に応じてヒ素の溶出量が抑えられており、ヒ素が溶出しにくい形態に変化していることがわかりました。

経過日数 溶出量
生成後10日目 0.1mg/L
生成後35日目 0.01mg/L
生成後4日目 2.2mg/L

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